今や幅広い世代に浸透しているフリマアプリ。断捨離や引っ越しを機に利用する人から日々の買い物ツールとして活用する人まで、さまざまなニーズから身近な存在となっています。
ここでは、いらない物を売って賢くお金に換えるフリマアプリの活用法についてまとめました。
フリマアプリの基礎知識や売れやすいもの、売るときのポイントまで詳しく解説していきますので、まだ活用しきれていないという方はぜひ参考にしてみてください。
フリマアプリとは
フリマアプリとは、フリーマーケットとアプリを組み合わせた新しい言葉です。スマホやタブレットなどのアプリを使って個人間で商品を売買するサービスで、従来はパソコンを使ったサイト内でのやり取りが主でした。
それをアプリとしてリリースし、個人端末を使って気軽に利用できるようになったことから人気に火が付き、世界中で利用されるようになっています。
売りたい物の画像や情報、値段などを掲載して希望する人を募ります。
一般的なショッピングアプリとの違いは、値段設定を自由にできる点です。希望者が納得さえすれば売り買いが成立するので、ネットショッピングよりも高く売れる場合もあります。買う側にとっては、店頭やネットで通常購入するよりも安く手に入る可能性があります。
ネットオークションとの違い
不要な物を売り買いできるプラットフォームにネットオークションがありますが、フリマアプリはネットオークションとは根本的に異なります。
フリマアプリは値段を売り手が決めるのに対し、ネットオークションは入札方式です。落札価格によって価格が確定するため、出品当初にいくらで売れるかを予測することはできません。
また、ネットオークションは入札完了期日までは取引が確定しませんが、フリマアプリは提示価格に買い手が応じれば、その場で取引が成立します。
そのため、ネットオークションは「できるだけ高い値段で売りたい人」が利用する、フリマアプリは、「納得できる価格であれば不用品を処分したい」という人が利用する傾向にあります。
フリマアプリは女性向き
フリマアプリは、ネットオークションに比べて女性のファンが多いとされています。それは女性のほうが「対話」や「共感」といった部分への感度が高いとされているからです。
一方で、男性は「競り合う」「競争に勝って獲得する」といった狩り由来の本能から、ネットオークションのほうに人気があるとのこと。
フリマアプリの取引は、基本的に相手との駆け引きではなく「対話」によって進められます。
納得いく人に売りたい、同じ物でも、より印象の良い人から買いたいという女性の特性に合ったサービスと言えるでしょう。
フリマアプリの仕組み
個人間の売買とは言っても、フリマアプリ上で直接金銭をやり取りするわけではありません。安全な取引が成立するために、販売者と購入者との間にフリマアプリの運営側が介入します。
そのため、取引が成立すると、運営側に仲介手数料を支払わなくてはなりません。
代表的なフリマアプリで言うと、「メルカリ」の場合なら商品価格の10%、「ラクマ」は6%、PayPayフリマは5%です。
1万円の商品が売れた場合、手数料で500~1,000円の手数料が引かれるため、手元に残るのは9,000~9,500円となります。
また、フリマアプリの運営側は決済代行サービスを利用して取引を行います。
例えば購入者がアプリ内で商品を買った場合、まず事務局に商品代金が仮払いされます。その後、発送された商品が届いて購入者が確認してはじめて代金が発生するようになっています。
これは、売り手・買い手の双方のために、購入商品の未払いを防ぐ、購入者の手元にきちんと商品が届くよう仲介してくれているためです。
買った商品が届かない、売った代金が支払われないといったトラブルを運営側が未然に防いでくれるので、利用者は安心してスムーズな取引を行えます。
フリマアプリに出品する手順
フリマアプリの基礎を理解できたら、実際に出品してみましょう。出品するときは、以下の手順で行います。
1.商品を掲載する
まずは売る商品を決めて、商品の画像を用意します。スマホを使って説明用に写真を撮影しましょう。
1つの物であっても、商品の表・裏、全体像など、角度や距離を変えて撮影すると購入者がイメージしやすく、売れやすくなります。複数枚用意しておくのがポイントです。
次に撮影した写真を掲載し、商品の説明文を入力していきます。
中古品であれば商品の傷や汚れ、付属品の有無など、商品の状態をしっかりと記載しましょう。
説明文を記載し終えたら、カテゴリーや商品の状態、配送に関する情報、販売価格を登録します。
情報をすべて入力し終えたら、出品ボタンを押して完了です。
2.購入希望者とのやり取りを行う
商品について「もっと詳しく知りたい」「買いたい」と感じた希望者から、質問メッセージが届くことがあります。問い合わせに応じてメッセージのやり取りを行いましょう。お互いが納得し、購入者が購入ボタンを押すと、運営側から通知が届きます。案内に従って商品の発送へと移りましょう。
3.商品を発送する
出品時に提示しておいた配送方法で、購入者へ商品を発送します。こわれやすい物には緩衝材を巻く、雨天時に濡れないようビニール袋で覆うなど、良い状態で商品が届くよう丁寧な梱包を心がけましょう。最近では、100円ショップなどにフリマアプリ向けの包装アイテムが多数販売されているので、上手く活用してみてください。
ポストや郵便局、コンビニなどから発送したら、アプリ内の「発送完了通知」を行って一通りの出品作業は完了です。
4.受け取り評価
無事に商品が購入者の手元へ渡ったら、購入者の評価とともに「受け取り通知」が届きます。通知を確認したら取引完了です。
フリマアプリの運営事務局から、販売手数料、送料などを引いた代金が「売上金」として入金されます。フリマアプリの売上金は、多くがポイントや電子マネーとして利用できます。
現金に換えて自分の銀行口座へ振り込んでほしい場合は、別途手続きが必要です。
また、口座への振込手数料がかかる点も留め置いておきましょう。
フリマアプリで売れやすいもの
ブランド品
高級ブランドバッグや財布をはじめ、ハイブランドの商品は値崩れもしにくく売れやすいもののひとつです。人気アパレルブランドの服やグッズなども売れやすい傾向にあります。
ブランド品はユースドに抵抗が少ない人も多く、状態の良いものや限定ものであれば、思った以上の値がつく可能性もあるでしょう。
独身時代のブランド物を処分できずに持っているという方は、思い切って出品してみてはいかがでしょうか。
子供服・ベビー用品
子供服やベビー服、ベビー用品などはよく売れるジャンルのひとつです。
特に赤ちゃん用の服やチャイルドシート、ベビーカーなどは子供がある程度大きくなったら使わなくなってしまうので、出品する人にとっては上手に処分したいもの。一方で「すぐに使わなくなるのだから少しでも安く揃えたい」と考えている人も多く、ニーズが高い傾向にあります。
その他、おむつや離乳食などの消耗品も人気です。
本・参考書
サイズが小さく郵送しやすい、送料が安く済む理由から出品に向いているジャンルです。本や参考書は「中古でも構わない」という考えの人も多く、売れやすいと言えるでしょう。
新刊本やビジネス書、ベストセラー小説などは、発売日直後に一度読んでからすぐに出品すれば、元値と同じくらいの価格で売ることもできます。
フリマアプリで商品を売れやすくするコツ
写真をきれいに撮る
商品の状態が分かりやすいよう、写真はきれいに撮ることを心がけましょう。
正面からの写真だけでなく、色々な方向や角度から撮影する、ブランドのタグを写すなど、購入者に分かりやすい商品は信頼度が上がり、売れやすくなります。
商品説明はできるだけ詳しく記載する
アプリだけで商品の情報を見ている購入者にとって、商品説明は大きな判断材料のひとつです。サイズや色はもちろん、中古品であれば購入した時期、傷や汚れの有無など、細かな情報がしっかりと明記されている商品ほど信頼され、売れやすくなります。
送料は出品者負担にする
フリマアプリでは、送料の負担を「出品者」と「購入者」のどちらが行うかで売れ筋が大きく異なります。特に小さな商品は、自分が送料を負担する「出品者負担」を選ぶようにしましょう。
家具や家電、楽器などの大型の商品は、発送地域によって送料に大きな差があるため「購入者」でも構いませんが、商品説明の欄に「相談に応じる」と一言あるだけでも問い合わせの効果が変わります。柔軟に対応する姿勢があると伝えて、購入希望者と対話をしながら決めるようにするのがポイントです。
おすすめのフリマアプリ3選
ここでは、国内で人気のフリマアプリの特徴やユーザー層についてまとめました。どれもスマホがあればすぐに利用できるので、いくつか試しながら自分好みのアプリを見つけてみてください。
メルカリ
「フリマアプリブームの火付け役」と言っても過言ではないのがメルカリです。ユーザー層が幅広く、すでに利用している、利用したことのある方も多いのではないでしょうか。売上金は「メルペイ」として、コンビニやスーパーなど多くの場所で利用できるようになっています。
PayPayフリマ
スマホ決済のPayPayでおなじみ、Yahoo!が運営しているフリマアプリです。2019年にスタートした新しいアプリながら、取引手数料が5%と安いことからユーザー数を伸ばしています。売上金をPayPayの残高にチャージできるため、普段からPayPayを利用している方にとって便利です。
楽天ラクマ
ネット通販・通信大手の楽天が運営しているフリマアプリです。もともとは女性向けフリマアプリ「フリル」だったこともあり、女性ファッションや美容・コスメ用品などの取引が活発に行われている傾向にあります。
売上金は、楽天ペイとしてさまざまな店舗で利用できます。